ねこのこと

最近の猫ブームより前から猫が好きです。ただ犬派か猫派かと問われたらどちらも好きなので、どちらかと言えば猫、と答えています。

事情により、ペットとして自分で飼うより、もっぱら道端の猫を可愛がるという付き合い方をしています。かれこれ10年来の付き合いのある、黒と白の猫(飼い猫)がおります。

学生の時から今に至るまでこの猫には随分励まされてきました。

不思議なもので、なんとなく元気の無いとき「いてくれたらなあ」とその家の前を通ると待っていてくれるのです。そしてにゃあ、と言って近づいて来てくれるのです。

さりげなく寄り添ってくれる、付かず離れず丁度よい距離感を保っています。

今から100年程前に書かれた夏目漱石の『我が輩は猫である』。実は最後まで読んだ記憶がなく、断片的にしか覚えていないのですが・・・。猫の視点での『我が輩』その周辺がユーモラスに描かれています。江戸から近代への転換期、「語り」の立場が第三者の語り手から他者、自分と置き換わるなかで人間ではなく猫。斬新な手法だったと思うのです。それはともかく、やっぱり猫には猫の主観というものがあるなと、この10年の付き合いから感じる事が多いです。

そのエピソードはまた後日。